2013年2月24日日曜日

膨大なデータと緻密なシステムを誇る「太平洋戦記2 文庫版」のレビュー掲載_3

。  とはいえ,原油を国内に持ち込むために,燃料を消費してタンカーを走らせる(当然ながら往復ともに護衛の小艦隊つき)というのは,とても切ない行為ではあるのだが……。 兵器の開発を行う画面。とくに重点的に研究を進める部門を選択できる 太平洋を舞台とした戦争ならではの展開 数でいえば十数機しか撃墜されていないが,母数が少ないので一気に練度が低下する。この繰り返しが破局を加速  ゲームを進めていくうちに感じるのは,島嶼をめぐる戦争の難しさである。  なんといっても,スケール感が陸戦とはだいぶ異なる。なにしろ戦場は全地球の面積の1/3を占める太平洋。実際にゲームで使う範囲はそれよりも狭いとはいえ,たった2国+αが戦争するにはあまりにも広い。  そうなると,リネージュ2 RMT,いうまでもなく索敵が最重要事項になるのだが,索敵する範囲もまた地球の1/3だ。航空機を利用した探知のためのネットワークを組んだとしても,それでようやく藁束の中に落としたやや大きめの針を探すような状態である。  一方で,この広大な太平洋に動員されている兵士の数は,広さに比べてまるで足りない。空母の艦載機は1隻あたり100機に満たず(当たり前だ),同時期にヨーロッパで飛び交っていた航空機の数と比べると桁が二つほど違う。結果として,一人のパイロットの戦死/脱落は,DarkBlood RMT,それだけでボディーブローになっていく。 空母から真珠湾に攻撃を開始。当然だが,故障で発艦できない機体も出てくる。無念さはいかほどか  陸戦慣れしたプレイヤーにとって新鮮な驚きとなるのは,水上機の利便性だ。「あんな重たい足をつけた飛行機なんて,前時代の遺物だろう」と思いきや,数機編隊の水上機に,ちょっとした整備要員を乗せて南洋の島の入り江に送れば,そこは一夜にして哨戒基地に様変わりする。もちろん補給は必須だが,密林を切り開いて滑走路を作り,それを維持することに比べれば圧倒的に負荷が低い。  もちろん,無条件でこの方法論が正しいわけではないが,広大な太平洋での戦争ならではのやり方であるのは間違いない(航空機の性能が低い時代には,地中海でも行われていたことだが)。 戦艦に命中弾,そして撃沈。でも1隻にちょっとばかり集中させすぎている。さじ加減はプレイヤーの経験で補おう 詳細なデータを完備 もちろん艦船の改装も可能! 艦船は新造するだけでなく,改装も可能。戦艦空母大和だって作れるが,どれくらい意味があるのかは……  詳細かつ緻密なのはゲームシステムだけではない
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